雑草のある風景

この記事は、弊社発行の『2018年9月 花梨の樹 第4号』からの抜粋です

春から秋にかけて、お庭の悩み事NO.1は、「雑草をどう処理するか」という方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
お庭に土の部分があるお客様はもちろん、土のない場所でもコンクリート製品の隙間や砂利の中、植木鉢にも雑草は根強く生えてきますよね?そこで「雑草をどう処理するか」、「雑草とどう付き合うか」は毎年お悩みの種となり、ご苦労されている事と思います。
その対策方法として考えられる方法をいくつか挙げてみたいと思います。

雑草対策でできること

手で1本ずつ引き抜く、ねじり鎌などでかじく。

刈り払い機で刈る、ナイロン刃で飛ばす。

除草剤で枯らす。

固まる土を施工する。

芝などでグランドカバーする。


他にもまだあるとは思いますが、いずれにせよ雑草を抑制するにすぎず、見栄え良く保つには、大なり小なり手入れが必要となってきます。

それに各方法、メリット・デメリットがありますので、雑草とのお付き合いは、どこかで折り合いをつけて納得するしかないのではないでしょうか。
ひとつの提案としての折り合いの付け方は、「雑草も受け入れる」ということです。自然の摂理に逆らえば、どこかで無理が生じる事は常なので、雑草も景色の一つとして楽しみます。
かといって背丈が伸びてうっそうと茂るまでは放っておきません。樹木と同じで、草も剪定してあげます。
例えばセイタカアワダチソウのような強く太い雑草は、膝下ぐらいの高さにハサミを入れます。樹木を切る時に小芽まで戻すような感じです。そうすることで、それ以上、上に伸びず、横にふんわり広がって伸びます。すると周りの植えている木や草花と一体化して、自然な景色となります。
また広範囲に雑草が広がっているときは、さすがに1本ずつ切っていると大変ですので、刈り払い機にナイロン歯をつけて、膝下ぐらいで刈り飛ばします。
この手入れ方法は、また伸びてくると手入れが必要となりますが、自然や生態系にもっともダメージの少ない方法なのではないかと考えています。
ちなみに人が良く使う場所、通り道や洗濯干し場などの周りは、緑のグランドカバーと踏み石にしています。

雑草に対する考え方や、生活様式も人それぞれですので、各家庭に合った対策方法を選択する事が一番と思います。ただ一つ心の片隅に置いておいてほしいと思うことは、雑草も人の為に存在しているのであり、根が土の中に空間をつくり、通気性を良く柔らかくしていて、虫たちの生きる場所をつくり、植えている草花・庭木や果樹、野菜などが健全に育つようにみんなでがんばっているということです。その生態系よって、病害虫の発生を抑制することや、風通りの良い空間に一躍かっていると考えています。(大江)

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